01:原魚の選定
暖流と寒流が混じり合い、良質なプランクトンが発生する日本屈指の漁場、能登半島の沖合。春に獲れたごまふぐは、産卵期のため良質な魚卵を持っており「ふぐの子」の材料に最適です。
02:卵巣の摘出
身と卵巣を分離します。卵巣は、そのまま食べれば5・6人の致死量に相当する毒の塊です。塩漬と糠漬をすることで、猛毒だった卵巣は、独特の旨味のある「ふぐの子」へと変わります。
03:塩漬
卵巣を半年から1年かけて塩漬します。約30%の塩と白山の伏流水を入れた塩水に漬けることで、漬汁に猛毒が徐々に染み出していきます。毒が抜けることで卵巣は固く引き締まっていきます。
04:塩上げ・洗浄
長い間、塩漬していた卵巣を取り出し、地下50メートルから汲み上げた白山の伏流水で丁寧に洗っていきます。塩漬を1年程度行う中でも、毒性は1/4以下になると言われています。
05:糠漬
塩漬したふぐの卵巣、糠、糀の順に詰めていき、桶がいっぱいになったら、縁に編んだ縄を一周させ木蓋をします。昔から使い続けてきた木蓋や縄は菌が働きやすく、清潔に保つために必要です。
06:本漬貯蔵発酵
美川伝統の製法で、ふぐの卵巣から毒が抜ける奇跡の歳月
毒を抜くために、約2年間の本漬を行います。空気に触れないよう、毎日いわしの魚醤を足しながら発酵を待ちます。乳酸菌や酵母を中心とした、発酵微生物の働きによって毒性は抜けていきます。
ふぐの子ができるまで動画
ふぐの子 粕漬
ふぐの子粕漬とは、約二年糠漬し毒が抜けた「ふぐの子」の 糠を洗い落とし、さらに約半年酒粕に漬込みしたものです。
酒粕が塩分を吸収し粕の甘さが滲み込んで、糠漬けとは異なった味わいになります。
ふぐの子の安全性について
毒性検査の結果、国の基準を満たしたふぐの子に付与される「検査済シール」。
安心してお召し上がりいただける証です。